昨年ですが吉田選手の『金の真珠』について、ブログに掲載したところ真珠に詳しい読者様と知り合うことができました。 その方が奇麗だから見てと母貝を送って下さいました(・∀・) 層がきめ細かで実に美しいです。 よく『マザーオブシェル』って見聞きしたことはございませんでしょうか? そのまんまで母貝です、アクセサリーや装飾品に使われています、イエローズプラスの眼鏡でもこれを装飾したモデルがありましたね。 眼鏡屋の私が久しぶりに真珠について語りたくなってしまいましたので興味のある方はご拝読下さいませ。 相当年関わってませんので間違ってるとこもあるはずですので教えて下さいますと幸いです。
こちらは南洋真珠『シロチョウガイ』の母貝です、南洋にしては最大幅が12cmと小さいです。 シロチョウガイは主にオーストラリア、インドネシアなど温暖な地域で養殖されております、この母貝は養殖の北限と言われる奄美産のものです。 真珠のサイズは小さくなりますが肌理の細かい照りがいい物が採れます。
貝の裏側です、母貝がこれだけ奇麗なので真珠も美しいものが採れます。
白蝶貝を丸く切り抜いたもの、てっかてかです。
こちらはマベの母貝から採ったものです。 マベ真珠は雅子妃殿下がつけてる真珠といえば何となくおわかりになりますでしょうか。 マベ真珠は貝の裏側に核を接着して養殖します、核を吐き出してしまうそうでこうするしかないのです。 それを利用して核をドロップ型、ハート型など色んな形に出来ます。 こちらに詳しく掲載されてます。 マベの母貝を見たことありますが巨大です。
真珠が他の貴石、半貴石と違うのは『生き物から採れる』ということです、自然と人間の手で作り上げられます。
真珠を作るには確かドブ貝との母貝を削って丸い珠にします、通称これを『核−かく(物騒だ)』と言います、この核を真珠の生殖器などに外套膜の一部を切り取ったピースと一緒に挿入する『挿核』と言われる作業を致します。 何気に私もやったことあるのですがとてつもなく難しい、10個程度やって1個も出来なかったはずです。 うまくこの手術がいけば生殖器の中で異物と思った核をピースが真珠層で巻いていくという仕組みです。 それを籠の中に入れて海に沈めて成長するのを待ちます、大きい核を使えば大きな珠が早くできますが巻きが甘いので真珠独特の干渉色や照りが鈍いものになってしまいます、小さい核を使うと大きな珠になるまで時間がかかりますが照りが良いものが採れます、しかーし真珠は生き物です均一に巻いてくれるわけではないので形が崩れていたり『エクボ』と、言われる窪みが出来てしまいます。 生き物相手なのでこれがとても難しいのです。 夏前に海に沈めてその後は貝殻掃除をやってフジツボを落とします、リューターでがりがりやってとります、夏の1ヶ月間養殖場におったことがありましてこの作業をしておりました。 単純労働で辛かったですが籠を吊るしてある筏にボートで向って籠を外し作業場に持ち帰り、掃除が終ったものをまた吊るすあの作業は楽しくて楽しくて.。゚+.(・∀・)゚+.゚ 夕日が沈むのは奇麗だし、海をボートで走るのも爽快。 筏と籠を縛る縄も確か結び方がありましたよね、あれ大得意でした。 巨大ゴキや巨大ムカデそして天敵巨大ガが出なければもう少し働きたかったぐらいです、場所が温暖なので半端じゃない大きさなんです。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン
そして冬に真珠を貝から採り出すのですが私が行ってた所は、1年目を越して2年目の冬に採る通称『越もの』だったはずです。 より大粒でより照りが良いものが採れますが1年目で採る真珠と比べれば2年掛かってしまいます。 天然の真珠といえば基本は養殖モノです、人間の手を加えず採れるのはペルシャ湾かピンク貝から採れるコンクパールが有名です。
ここでイミテーションの真珠を見分けるコツです。 真珠は炭酸カルシウム、コンキオリン(4月1日訂正、ELIMさん教えて頂いてありがとうございます。)などで真珠層といわれるものが形成されています、越もので数千層だったはずです。 表面が平坦ではなく拡大してみるとポコポコしてますので本物同士を軽く擦り合わせると引っ掛かりを感じます、イミテーションはツルツルですのでこれが無いのです。 本物の真珠が無い時は余りやりたくないですが歯で軽く噛む方法で感じを確かめる方法もあります。
慣れれば見た瞬間本物とイミテーションの見分けは付きます、しかし今時に本真珠と言ってイミテーションを販売するお店さんは無いと思います。 真珠は採れたそのまんま穴をあけてネックレスなどにするのではなく、調色など加工を行います。 なんせ自然が作るものですので色がばらつくのです、それを色を整えるような作業を致します。 ですがへたなとこですと色抜けしたり、色がピンク過ぎたりします。 何だよ色染めてるじゃん!と、言うお声もあると思いますがエメラルドはクラックが多い鉱物です、製品化するにはオイルを充填する作業が必要です。 アクアマリンは色を出すのに熱処理を加えます、人工のピンクダイヤはコバルト線源の放射線を当てて着色するはずです。 真珠もやはり最後には人の手間を加えてさらに良いものになると思って下さい。
いい物を見分けるコツは照りでしょうか、自分の顔を真珠に映して下さい。 巻きが良ければ照りも良いので奇麗に映るはずです。 後はエクボが少ないのは見てわかります。
お手入れですが真珠はデリケートです、炭酸カルシウムが成分ですので酸にはてき面に弱いです。 ネックレスで汗が付着したままになりますと悲しいことになります。 水も付いたら念のためふき取りましょう。 箪笥にしまいっ放しは良くないです、真珠は水分が含まれてますので乾燥したらヒビが入ります、そして薬剤にも弱いです。
日光に当てすぎると黄色くなります、傷にも気をつけましょう。 と、非常にデリケートなんです;;
眼鏡と一緒ですがお手入れをきっちりすれば長持ちします、正倉院の1千年以上前の真珠は保存状態が良いものがあります。 以上、眼鏡屋が真珠の知識を総動員して語ってみました、ついつい熱くなってしまいましたΣ(´д`;)
これだけ語りましたが弊店は眼鏡専門店ですので真珠は扱っておりません、勿論私以外のスタッフは宝石の知識は持ち合わせておりません(゚∀゚)アヒャヒャあ
ハイカーブ度付きスポーツサングラス、ハイカーブフレームを快適に使えるよう度数補正をしております。
やっと春めいてきました(・∀・)つ 暖かいのは実に気持ちが良いですねー。
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こちらは南洋真珠『シロチョウガイ』の母貝です、南洋にしては最大幅が12cmと小さいです。 シロチョウガイは主にオーストラリア、インドネシアなど温暖な地域で養殖されております、この母貝は養殖の北限と言われる奄美産のものです。 真珠のサイズは小さくなりますが肌理の細かい照りがいい物が採れます。
貝の裏側です、母貝がこれだけ奇麗なので真珠も美しいものが採れます。
白蝶貝を丸く切り抜いたもの、てっかてかです。
こちらはマベの母貝から採ったものです。 マベ真珠は雅子妃殿下がつけてる真珠といえば何となくおわかりになりますでしょうか。 マベ真珠は貝の裏側に核を接着して養殖します、核を吐き出してしまうそうでこうするしかないのです。 それを利用して核をドロップ型、ハート型など色んな形に出来ます。 こちらに詳しく掲載されてます。 マベの母貝を見たことありますが巨大です。
真珠が他の貴石、半貴石と違うのは『生き物から採れる』ということです、自然と人間の手で作り上げられます。
真珠を作るには確かドブ貝との母貝を削って丸い珠にします、通称これを『核−かく(物騒だ)』と言います、この核を真珠の生殖器などに外套膜の一部を切り取ったピースと一緒に挿入する『挿核』と言われる作業を致します。 何気に私もやったことあるのですがとてつもなく難しい、10個程度やって1個も出来なかったはずです。 うまくこの手術がいけば生殖器の中で異物と思った核をピースが真珠層で巻いていくという仕組みです。 それを籠の中に入れて海に沈めて成長するのを待ちます、大きい核を使えば大きな珠が早くできますが巻きが甘いので真珠独特の干渉色や照りが鈍いものになってしまいます、小さい核を使うと大きな珠になるまで時間がかかりますが照りが良いものが採れます、しかーし真珠は生き物です均一に巻いてくれるわけではないので形が崩れていたり『エクボ』と、言われる窪みが出来てしまいます。 生き物相手なのでこれがとても難しいのです。 夏前に海に沈めてその後は貝殻掃除をやってフジツボを落とします、リューターでがりがりやってとります、夏の1ヶ月間養殖場におったことがありましてこの作業をしておりました。 単純労働で辛かったですが籠を吊るしてある筏にボートで向って籠を外し作業場に持ち帰り、掃除が終ったものをまた吊るすあの作業は楽しくて楽しくて.。゚+.(・∀・)゚+.゚ 夕日が沈むのは奇麗だし、海をボートで走るのも爽快。 筏と籠を縛る縄も確か結び方がありましたよね、あれ大得意でした。 巨大ゴキや巨大ムカデそして天敵巨大ガが出なければもう少し働きたかったぐらいです、場所が温暖なので半端じゃない大きさなんです。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン
そして冬に真珠を貝から採り出すのですが私が行ってた所は、1年目を越して2年目の冬に採る通称『越もの』だったはずです。 より大粒でより照りが良いものが採れますが1年目で採る真珠と比べれば2年掛かってしまいます。 天然の真珠といえば基本は養殖モノです、人間の手を加えず採れるのはペルシャ湾かピンク貝から採れるコンクパールが有名です。
ここでイミテーションの真珠を見分けるコツです。 真珠は炭酸カルシウム、コンキオリン(4月1日訂正、ELIMさん教えて頂いてありがとうございます。)などで真珠層といわれるものが形成されています、越もので数千層だったはずです。 表面が平坦ではなく拡大してみるとポコポコしてますので本物同士を軽く擦り合わせると引っ掛かりを感じます、イミテーションはツルツルですのでこれが無いのです。 本物の真珠が無い時は余りやりたくないですが歯で軽く噛む方法で感じを確かめる方法もあります。
慣れれば見た瞬間本物とイミテーションの見分けは付きます、しかし今時に本真珠と言ってイミテーションを販売するお店さんは無いと思います。 真珠は採れたそのまんま穴をあけてネックレスなどにするのではなく、調色など加工を行います。 なんせ自然が作るものですので色がばらつくのです、それを色を整えるような作業を致します。 ですがへたなとこですと色抜けしたり、色がピンク過ぎたりします。 何だよ色染めてるじゃん!と、言うお声もあると思いますがエメラルドはクラックが多い鉱物です、製品化するにはオイルを充填する作業が必要です。 アクアマリンは色を出すのに熱処理を加えます、人工のピンクダイヤはコバルト線源の放射線を当てて着色するはずです。 真珠もやはり最後には人の手間を加えてさらに良いものになると思って下さい。
いい物を見分けるコツは照りでしょうか、自分の顔を真珠に映して下さい。 巻きが良ければ照りも良いので奇麗に映るはずです。 後はエクボが少ないのは見てわかります。
お手入れですが真珠はデリケートです、炭酸カルシウムが成分ですので酸にはてき面に弱いです。 ネックレスで汗が付着したままになりますと悲しいことになります。 水も付いたら念のためふき取りましょう。 箪笥にしまいっ放しは良くないです、真珠は水分が含まれてますので乾燥したらヒビが入ります、そして薬剤にも弱いです。
日光に当てすぎると黄色くなります、傷にも気をつけましょう。 と、非常にデリケートなんです;;
眼鏡と一緒ですがお手入れをきっちりすれば長持ちします、正倉院の1千年以上前の真珠は保存状態が良いものがあります。 以上、眼鏡屋が真珠の知識を総動員して語ってみました、ついつい熱くなってしまいましたΣ(´д`;)
これだけ語りましたが弊店は眼鏡専門店ですので真珠は扱っておりません、勿論私以外のスタッフは宝石の知識は持ち合わせておりません(゚∀゚)アヒャヒャあ
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コメント
コメント一覧 (12)
養殖場で働いておられたのですか、それはそれはハードですが楽しかったでしょうね。
核入れ10個に一個は無理ですよ。プロでも100個に1個では御座いませんか?ゴキブリやムカデや蛾が大きいのですか。全くコワクない性分ですがね。直接危害を加えられない動物は大して怖くありません。逆にヒョウアザラシやコモドドラゴンには遭遇したく御座いませんね〜食われるかもです。
実は「奇跡の真珠」も持っていたり致します。「養殖真珠にできた天然真珠」です。
養殖真珠が偶然砂粒を巻き込んでできた天然真珠、しかもゴールデンだったり致します。
北限の存在しないはずの白蝶貝だからこそできた国産ゴールデン天然パールで御座います。そのうち何かに加工したいですね。
コモドドラゴンは昨年2人ほど観光客を食したと聞き及びます。噛まれただけで感染症で死亡するそうです。そのため、免疫学者がこぞって研究しているとか。白蝶黒蝶の貝柱は美味しいですよね〜